― 頑張ることだけでは気づけない景色

今週は都内で、一人ひとりの思いに耳を傾ける時間がありました。

一人ひとりと向き合う時間を終え、
少しだけ会場近くの大きな木の下で涼んでいました。

ふと木の幹を見ると、

一匹のカブトムシみいつけた!

思わず、
「久しぶりだな。」
そんな言葉がこぼれました。

自然の中でカブトムシを見たのは、
いつ以来だったでしょうか。

子どもの頃は夢中になって探していたのに、
大人になると、
そんな景色に目を向ける時間も少なくなっていたように思います。

不思議なものです。

探していたわけではありません。

少し立ち止まり、木陰で涼んだからこそ、
出会えた景色でした。

カウンセリングでは、

「もっと頑張らなければ。」

「期待に応えなければ。」

そんな思いを抱えながら、
日々仕事に向き合っている方と出会います。

もちろん、

責任感を持って仕事に取り組むことは大切です。

けれど、

頑張ることに意識が向き過ぎると、
周りの景色だけでなく、

自分自身の心の声まで見えなくなってしまうことがあります。

立ち止まることは、

決して後ろ向きなことではありません。

少し呼吸を整え、
今の自分を見つめ直す時間でもあります。

大きな木の幹で出会った一匹のカブトムシが、

「景色は、立ち止まった人に見えてくる。」

そんなことを、
静かに教えてくれたような気がしました。

人も組織も、
前へ進むことは大切です。

でも、

立ち止まることでしか見えない景色もある。

そんなことを感じた夏のひとときでした。

今週は、番外編として自然の中で立ち止まる時間についてお伝えしました。

次回は再び〈意思編〉に戻り、

「頑張っているのに報われない」と感じるとき

― 評価と納得のズレ

について、現場での対話を交えながら、

少し立ち止まって見ていきたいと思います。