― 自分を見つめる難しさ  立ち返る視点〈意思編〉への導入

この一週間は、
学生たちと関わる時間が続きました。
これからどんな働き方をしていきたいのか。
自分は、どんな場面で力を発揮できるのか。
そんなことを一緒に整理しながら、
“自分自身を見つめる時間”に立ち会っていました。

「何をしたいのか分からない」
「動かなければと思うのに動けない」
「失敗したくない」
「期待に応えられるか不安」
そんな言葉です。

けれど、
これは学生だけの話ではありません。
企業の現場でも、
同じような場面に出会うことがあります。

管理職の方も、
中堅社員の方も、
経営者の方も、
立場は違っても、
どこか似た迷いの中にいることがあります。

今は、
情報も選択肢も増えました。
何を選んでもいい。
自由に決めていい。
そう言われる時代です。

けれど、
選択肢が増えるほど、
人は動きやすくなるとは限りません。
むしろ、
「間違えたくない」という思いが強くなり、
動けなくなることもあります。

学生との対話の中で、
こんな言葉がありました。
「やりたいことを見つけなければと思うほど、
分からなくなっていくんです」
その言葉が、とても印象に残っています。

企業の現場でも、
似たようなことが起きています。
「考えて動いてほしい」
「主体性を持ってほしい」
そう願っているのに、人が動けなくなっていく。

そこには、
能力だけでは説明できない、
“見えにくい構造”があります。

これまでの〈関わり編〉では、
組織や関係性の中で起きていることを見てきました。
そして次の〈意思編〉では、
人はなぜ迷うのか。
なぜ止まるのか。
なぜ動けなくなるのか。
その背景にあるものを、
少し違う角度から見ていきたいと思います。